《停念堂閑記》127
「日比憐休独偏記」36
「不要不急」
本日も、「停念堂閑記」に、ようこそお越し下さいました。厚く御礼申し上げます。
せっかくお越し下さいましたが、ここでの話は、相も変わらぬ、毎度の代わり映えのしない、間抜けな話です。いくぶん具体的に申しますと、アホくさい、バカバカしい、クダラないと言う三拍子を兼ね備えた、行き当たりバッタリのアホくさい、バカバカしい、クダラない、間抜けな話で御座います。
深刻にならないところが、取り得ですよ。
夜、眠れなくなったりしませんからね。
もー、すぐに忘れちゃっても、なんら問題は御座いませんよ。
なんちゅったって、目的がヒマ潰しですからね。
定年後の御同輩、きっと、持て余しているのでは。
毎日のヒマを。
お互いに、持て余しているヒマを、なんとか、あの手、この手で潰さなくては、ならないのですよ。
しかしですね。これは、これで、ケッコウ手間隙かかるのですよ。
手間隙かからなかったら、ヒマ潰しにならないだろうって、ですか。
至極、ご尤もなご意見で御座います。同感、同感で御座いますよ。
と言うことで、本日も張り切って、手間隙を惜しまず、たっぷり手間隙をかけて、連日のヒマと言う強敵に挑むことに致しましょう。
打倒、閑、暇、ひま、ヒマーッ!
A A O! エイエイ、オー!
ヒマ潰しとは、申せ、些か次元の低い、掛け声ですなー。
早い話が、いつもの半ボケジジーのボヤキですよー。
さて、間抜けな話の開始です。今日は、「不要不急」と言う事をネタにして、暫しの間、ヒマ潰しをしようと言う魂胆ですわ。
さて、昨年暮れからずーっと世の話題のトップに君臨しているのが、言わずと知れた新型コロナウイルスのことですね。得体の知れない菌との戦いは、今や世界的となり、ニッチモサッチモ行かない、事態となってしまいましたね。
最早、世界各国、各地域で、ひたすら、予防薬と治療薬の1日も早い出現を待つ状況と言って良いでしょうね。
とにかく、全く終点が見えていない現状ですから、新薬の出現による終息を待つ以外にどうしようにも、どうにもできない、最悪の事態に陥ってしまいましたね。
日本では、政府、行政の対策は、後手後手になりながらも、色々と手を打って、なんとかしようと苦慮している状況ですね。
しかし、東京での爆発的流行が、間近に見え出して、目下この対策に懸命ですね。
東京は、とにかく、何についても、極めて複雑な大都会ですから、打つ手が大変困難な状況と言うより御座いませんな。
特に、2020東京オリバラを間近に控えていましたので、これとの絡みで、新型コロナウイルス対策が、大きく遅れをとってしまった感は歪めませんな。
ようやく、オリバラが1年程延期と言うところに落ち着いたので、漸く新型コロナ対策が活発な様相がみられる様になりましたね。
日本政府、東京都、東京2020オリパラ組織委員会などのオリパラピックと新型コロナウイルスに対する基本的な姿勢に曖昧なところがあって、対策がイマイチもたついていた感が拭い去れませんね。
分かり易く言えば、新型コロナウイルス対策に関わる人命救助と2020東京オリパラピックの開催に関わる問題の解決を天秤に載っけて、さあどうする、と言う事態で、取るべき判断が、人命救助最優先に踏み切れなかった、と言う事ですね。
これが、オリパラが1年程延期と言う結論を得て後、漸く人命救助が、本格的に始動しはじめた感が御座いますな。
都知事からの「不要不急」の外出自粛の要請が、しきりとなってますね。
また、安倍総理の会見では、新型コロナウイルス対策は、長期戦とする見通しが明らかにされましたね。
すなわち、これは「不要不急」外出自粛の要請作戦を、だらだら長々とやる、と言う事ですなー。
一国民としては、こりゃー、参ったね。の一言ですね。
出口、終点を設定しない、ダラダラの「不要不急」外出自粛要請の展開声明は、こりゃー、参りましたよ。
言うまでもなく、「不要不急」の外出自粛を以って、これからの日常とせよ、と言う事でしょうから、今の日本国民にとって、この状況の維持が可能でしようかね。
会社に出かけての仕事はどうなる?
子供の学校はどうなる?
幼児の保育所に預けるのはどうなる?
病人の入院・通院はどうなる?
年寄の介護はどうなる?
旅行はどうなる?
会合はどうなる?
等々、皆んな日々「不要不急」外出自粛の連日と言う ことになるのですか?
半ボケジジーの直感では、この長期作戦は、善悪の評価は別として、現実的には、長くは持たないのではないかなー、と感じたのですが。
皆さんはどう感じましたか。
エッ、何にも感じなかった?
それはそれでヤバイのではないのかなー?
そもそも、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための「不要不急」の外出自粛の要請は、要請であって、強制、命令ではないのですよ。
要するに、自粛をお願いします。と言う事なのですから、何が何でも従わなければならない性格のものでは御座いませんね。
根本的には、ここが最も難しいところなのですね。
精々2・3日なら我慢しよう、となるかも知れませんが、安倍総理のおっしゃる「長期」と言うのが、どれほどの期間を想定しているのかは、全く伝わってきませんが、終息を前提としている場合は、何年か先と言うことに他なりませんね。
とすれば、その間ズーッと「不要不急」の外出自粛と言う事でしょうか。気が遠くなってしまいますね。
これでは、誰も守らなくなってしまいますよ。
と言うことは、ウイルスの拡散が止まらない、と言うことですよ。
よしんば、守っって「不要不急」の外出を自粛して、家に閉じこもっていたとすると、どうなります?
例えば、経済事情は、極度に、極度に、落ち込んできますよね。
たとえば、10万円の支給を受けて、何日もちます。
終息する迄だとするのならば、それまで10万円を支給し続けてくれるのですか? まさかね。
おそらく、「不要不急」の外出自粛などと言うことは、長期にわたって可能な政策では御座いませんね。
最初から、無理ですよ。
だいたい、今の日本人は、人が大勢集まるイベントに、参加することが、断然、大好きなのですから。長期にわたるその自粛なんて言うことは、無理、無理の無理ですよ。
さらに、このような自粛の要請は、結局のところ、国民個人に対する要請ですね。
だから、分かり良く言ってしまえば、「不要不急」の内容は、個人の判断に任されているわけです。
この個人の判断は、当然のこととして、個々人により別々です。
例えば、長屋の熊さんは、桜の花見が大好きで、例年何があろうと、桜見物最優先で過ごしてきた経緯が御座います。これが、熊さんも年をとって、来年の桜まで持つか、となると、今年の桜が最後か、てなことになりますと、これは、桜見物に、行かないわけには参らないのですよ。
これに類する事情は、至る所、至る事で発生します。
だから「「不要不急」の外出自粛なんと言うことは、最初から限界があると思われます。
政府が、自粛を要請すれば、国民がすぐに、いつまでもそれに従うと思っているのであれば、それは、相当なノーテンキと言われても仕方ございませんね。
国民は、すぐに飽きてしまいますよ。1回外出して、特に問題が発生しなければ、すぐに、また、外出するようになりますよ。間違い御座いませんね。
そして、そもそも、要請という仕組みは、国、地方行政体が要請するというもので、その成果はこの要請を受けた個々人が、どうしたかによりますね。
と言うことは、国、地方行政体は要請するだけで、その結果は要請を受けた個人の責任ということなのです。
すなわち、この要請に対する結果の責任は、国、地方行政体にはないのです。これの要請を受けた個々人がその結果の責任を問われる、と言うことなのですね。国、地方行政体にとって、都合の良いやり方なのですよ。言ってしまえば、ちょっと、ずるくは御座いませんか、と言いたくなったりするのですよ。
そして、よもや「不要不急」の外出自粛要請だけで、新型コロナウイルスの拡散が防止できるとは、お思いでは御座いませんでしょうね、と言いたいのですよ。
今となっては、東京都の場合は、多分手の施しようがないのでしょうね。
東京を封鎖し、新型コロナウイルスの出入りをシャットアウト出来るとは、なかなか想像ができませんね。
すでに、誰が保菌者で誰が非保菌者か区別がつかない状態でしょうからね。自分が保菌者で、他人にうつす可能性があるのかどうかも分からないのですから。
この状態では、感染の拡大は止まりませんよね。結局、終息は見えず、いつまで続くのか分からない状況が続くのですよね。
新薬が出来て、終息に向かえば、そんな良いことは御座いませんね。今は、それを願うばかりですね。
それまでは、出口の見えない、何とも暗い状況が続くのでしょうか。
だとすると、情勢としては、最悪の場合は、都民の大半の人が、もはや保菌者であり、非保菌者との区別がつかない状況が、平常という事態になるのでしょうか。
このようになってしまえば、「不要不急」の外出自粛なんて、意味がなくなってしますますね。
早い話が、日常生活を普通にやるほか御座いませんね。
だとすれば、あとは、重症者をいかに救出するかにかかってきますね。これに全力で取り組むより御座いませんね。
十分な入院設備を整えること、十分な医師、看護師など医療スタッフを確保することが、最大の問題ですね。
政府は、こんなストーリを描けているでしょうか。
最悪は、このようになると予測されますからね。
すなわち、新型コロナウイルスも風邪のような存在で、重症化すれば、入院して治療を受ける、と言うことが、平時の出来事となるのでしょうね。
とにかく、今は、特効薬の出現に期待するより御座いませんね。
と言うことで、本日の半ボケジジーの間抜けなボヤキは、これで止めることにします。
相も変わらぬ間抜けな馬鹿馬鹿しい話で、申し訳ございません。が、幾分のヒマ潰しにはなったでしょうか。
それでは、どうもお疲れ様で御座いました。
どうぞ、またのお越しをお待ち申しあげます。
お後がよろしいようで。