《停念堂閑記》160
「停念堂寄席」」97
「癒しの時代」
ようこそ、「停念堂閑記」へ。
よくお越し下さいました。厚く御礼申し上げます。
よほどおヒマなのでしょうか。他に行く所が無いのですか ?
失敬、失敬。とんでも御座いません。ご多忙の中「停念堂閑記」をお開き頂きまして、誠に有難う御座います。どうぞ、ごゆるりと、ヒマ潰しをなさって下さいませ。
早速、恐縮で御座いますが、ここでの話は、相も変わらぬ、毎度毎度の代わり映えのしない、アホくさい、バカバカしい、クダラないと言う、略して「アバク」の三拍子を兼ね備えた、行き当たりバッタリの、底、奥行きのメッチャ浅い、要するにヌケ ? な話です。 すみません、マが抜けてしまいました。まさに、マヌケな話で御座います。
と言う事でして、あまり期待をなさらないで下さいね。
そんな事、元よりしていないってですか。
アノー、ですね、日本には、忖度(相手の気持ちを考慮すること)と言う文化があるのですよ。なんと麗しい(?)文化では御座いませんか。
ところが、現在は、忖度すると言うのが、いけない事の意味合いに感ずる方(かた)が多い様に見受けられますなー。おそらく、政治の場において、権力者に対する忖度が際立ち、弱者側に目を向けない場合が多く見られた所為(せい)ですかね。それで、一般的に忖度すること自体、歓迎されないことが、多くなった、と感ずるのは、小生の独偏(独断と偏見の略語)でしょうか。
特に、今時の若者は、忖度が嫌いなように見受けられますが、そのくせ “場の空気を読めよ” なんて事を言っているのをよく耳にしますなー。マー、その時々の感情優先と言うことなのでしょうかねー。
しかし、日比憐休のマヌケな話とは申せ、多少の取柄もございますよ。それは、決して深刻にならないところです。夜、眠れなくなったりしませんからね。
かつて、春日三球・照代さんと漫才師がおられまして、地下鉄の列車がどのようにして地下の線路に入れられたのかを考えると、夜も眠れなくなる、と言うネタで、結構受けていた事があったのですよ。蛇足ながら、若者諸氏へ。
ここでの「アバク」な話は、すぐに忘れちゃっても、なんら問題は御座いませんよ。
ただし、生真面目な(?)ところが、唯一、トビッキリの取柄(?)なんですよ。
ホンマかいな。どこが、真面目なんや ? ってですか。
たとえトンマなフザケタ話でも、真面目に取り組まなくてはいけませんよ。とにかく人間不真面目はいけません。
たとえ、ここでの話の真の目的が、単なるヒマ潰しでもね。
なんちゅったって、真面目にヒマを潰さなくてはならないのですよ。ふざけていてはいけませんよ。ふざけるのは、話だけにして下さいよ。とにかく何をおいても真面目に、真摯にヒマ潰しに取り組まなくてはね。人の道に悖(もと)りますよ。
真面目を越すヒマ潰しは御座いませんよ。
あるお方が申しておられました。
ヒマ潰しにやることは、須(すべか)らくアホくさいものだと。
これは真実ですよ。キット。
毎度毎度の《停念堂閑記》がそれを如実に証明しておりますからね。科学的な論拠です。《停念堂閑記》が科学の範疇か ???
さて、定年後の御同輩、きっと、持て余しているのでは。
毎日のヒマを。
お互いに、持て余しているヒマを、なんとか、あの手、この手で潰さなくては、ならないのですよ。これがリタイア後の最大の課題ですからね。当然、真面目にですよ。
しかしですね。これは、これで、なかなか、ケッコウ手間隙かかるのですよ。
手間隙掛らなかったら、ヒマ潰しにならないだろうって、ですか。
そうです。その通り。至極、ご尤もなご意見で御座います。同感、同感で御座いますよ。
と言うことで、本日も張り切って、手間隙を惜しまず、たっぷり手間隙をかけて、連日のヒマと言う強敵に挑むことに致しましょう。
どうです。この生真面目な姿勢。どこを切っても生真面目の金太郎飴。この真摯な生き方こそ、リタイア後のあるべき理想の姿とはお思いになりませんか。
ヌッ! 思わない!
それはそれで、結構で御座いますよ。忖度は不要です。まー、好みは、人それぞれですからね。それで良いのですよ。キット。ぜったいに、負け惜しみでは御座いませんよ。なんちゃってね。
尚、はじめに、謝っておきます。一所懸命お働きの皆様、ふざけた話で、申し訳御座いません。どうぞ、ご勘弁の程を、お願い申し上げます。
それでは、参ります。
打倒! ヒマーッ!
エイエイ オー! A A O!
ヒマ潰しとは、申せ、些か次元の低い、掛け声でんなー。
情けねー! トホホ・・・・・
今回は、アホくさい、バカバカしい、クダラないと言う「アバク3原則」を踏まえて、なんと「癒しの時代」をテーマとする有意義 (?) な話をしようと思うのですよ。
前以てお断りしておきますが、有意義な話は、往々にして、全然面白味が御座いませんよ。決して、ウソは申しません。この点は、トクトご記憶下さいませ。サー、面白くない話で、凹み(へこみ)下(さ)がり(「盛り上がり」の反対のつもりです。)ましょう。
さて、いきなりお堅い話で恐縮で御座いますが、社会は刻々と変化し、極めて複雑な体をなす事態となってきてますなー。80歳を超えた半惚ジジーは、そのスピードには、とてもとても付いて行くのが、極めて困難な事態となっております。イキナリの半惚ジジーのボヤキで御座います。
とにかく、社会の変化するスピードは、ハンパでは御座いませんなー。テレビなんぞを見ていても、なんか聞きなれない言葉が飛び交って、それが当然の事の様に話されるアナウンサーをはじめとする出演者の皆さん、話の中身は半分も届いておりませんよ。と言う様な事態がしばしば、否、しょっちゅうと言う状況なのですよ。これはきっと世間知らずの小生に限った事なのでしょうが。
ひょっとしたら、ひょっとしたらですよ、この様な状況に心当たりがあると感じておられる方も、或いはおられるかも知れませんね。お仲間様です。大事にしなくてはなりません。仲間は、多いほど気が楽になりますなー。
理解できない話に遭遇しますと、早い話が、どっと疲れます。疲労感がひどくなります。この様な現象は、テレビに限った事では御座いません。日常社会のあちこちで発生しております。要するにストレスがタップリ溜まるのですよ。
疲れた人の行動は、個々人により当然異なりますが、とくに疲れを意識しないで過ごせる方が存在しますよ。言うならば、「ストレス不感受型」のお方です。このお方は、ストレスが発生していても、感じない方ですので、ストレスなど、ナンも気にならない。ストレスなど、どこ吹く風で、たとえ能天気と言われようが、シャーシャーと過ごせるお方です。このタイプの方は、ストレスに対して、絶対的な免疫をお持ちの方ですので、ワクチンなど全く不要ですよ。いわば現在の社会における勝者、最強の方ですね。金メタルです。羨ましい存在ですね。時々、お見受け致します。
次に、ストレスに遭遇しても、なんなく通り越して行ける方がおられますなー。ストレスは感じているのだけれど、大して気にしなくて済んでしまうお方であります。いわば「ストレス スルー型」の方ですな。このタイプの方は、ストレスを感じていることは、ちゃんと認識しているのですよ。分かっているのです。しかし、それに拘らず、なんなく、やり過ごせるお方です。便利なお方です。このタイプの方も、現在の社会における強者ですね。羨ましい存在です。
この二つのタイプの方は、今の社会を過ごして行くのに、大変都合の良い、強い方です。
ところがそうでは無いお方が、存在しますね。
色んな方が、いらっしゃいますから。中には、実にこまめに、いちいちストレスを収集しておられるなー、とお見受けするお方様がいらっしゃいますなー。神経が細かいと言うか、いわゆる能天気なお方の対極に存在するお方ですな。とにかく、周辺の出来事には、大小に関わらず、気になってしまうお方ですね。言うならば、「ストレス収集貯蔵型」とでも言うべきタイプの方ですね。
能天気サイドから見ますと、とてもお気の毒な存在のお方ですね。周りの事が、とにかくいちいち気に掛かる。神経が大忙しで、安まる事がない。お疲れ様ですなー。
周囲の出来事を気に掛ける「ストレス収集貯蔵型」の方も、さらに細分すると、
(A)とにかく何でも気に掛かり、それがストレスの種となる方、
(B)ある特定の事が、気にかかり、ストレスの種となる方、
〈1〉ある特定の事が多い方、
〈2〉ある特定の事が少ない方、
〈3〉ある特定の事の多少を、にわかに判断できない方、
と大雑把に、分類してみました。あなたは、概ねどのタイプでしょうかね。
(A)とにかく何でも気に掛かり、それがストレスの種となる方は、何と言って良いでしょうか。ただただお気の毒と言うより御座いませんね。持って生まれた性格でしょうから、簡単にどうのこうのできる話では御座いませんよね。できる事なら、専門医に相談するより無いのでは御座いませんでしょうか。
(B)ある特定の事が、気にかかり、ストレスの種となる方は、何か原因となる事があるのでしょうから、それを突き止めて、排除する方向を模索しなければなりませんね。信頼できる相談相手がおられると良いですね。または、やはり専門医に相談するより無いのかもしれませんね。
さて、ここで問題としたいのは、溜まったストレスの解消の仕方です。「ストレス不感受型」・「ストレス スルー型」の方は、ストレスと距離のある存在ですので、特に、その解消については、手間をかける必要は御座いませんね。
問題は、「ストレス収集貯蔵型」のお方ですね。常に、ストレスを背負って日常を送らなければならない方ですから、骨が折れますね。本人は、当然のことですが、その方を取り巻く周囲の方にも、影響を及ぼしたりしますから、適切な対処法が必要になりますね。
ストレスが溜まると、どうなるのか、大雑把に挙げてみますと、概ね次のようではないでしょうか。
1) 落ち込んでしまう人、
2) 事態から逃避してしまう人、
3) 何事も投げやりになり、無関心になってしまう人、
4) 閉じ篭ってしまう人、
5) ピリピリして他人とのコミュニケーションがまずくなる人、
6) 無闇に攻撃的になってしまう人、
と言ったあたりでしょうか。特徴は、異なりますが、「ツカレター」は共通なのでしょうね。
ストレス解消法は、人によって、それぞれ異なるでしょうね。
特に、これと言った事をなさらない方も多いでしょうね。いわば「我慢型」の方と称して良いでしょうか。当面はひたすら我慢して、時の経過を待つ、と言うことでしょうね。時の経過によって、ナンとかなるでしょう、と言う事です。
まー、世の中は、こんな状態で進んで行く側面があるのが、普通の様に思われますねー。
ところで、最も単純に、このストレスを解消できる方法はないものかと、安易なことを考えたりするのですよ。皆さん、どの様にして、ストレス解消をしておられるのでしょうかねー。
以前は、会社でつまらん事で、上司から小言を食らって、クソ面白くもねー、と帰宅して、ひとっぷろ浴びて、テレビでナイターを見みながら、 枝豆をツマミに、冷えたビールをグィーッ、と言うのが、どこの家庭でもよく見られた昭和のストレス解消の光景でしたね。贔屓のチームが勝てば、勝利の祝杯、ストレス飛んでけー! 負けたら負けたで残念杯、次回の勝利を期して乾杯と行く。どっちに転んでも、飲めるから、これでいーのだ。とストレスをすっ飛ばして、また、翌日、せっせと会社へ出かけて行く。平均的なサラリーマンの光景でしたね。
現在だって、上司のパワハラにウンザリしたOLさんが、会社が引けると取り敢えず仲良しと、居酒屋でビール、美味い物を食べて、スイーツをハシゴして、と言うのもお馴染みの光景でしょうか。
マー、一般的なストレス解消法は、仲良し友達、仲間、同僚、家族などと、不満をぶちまけあったり、慰めあったりして、明日につなげると言ったところでしょうか。その時に、飲んだり、食べたりと言うような事が伴いがちでしょうな。
或いは、一人の場合は、ノンビリ入浴したり、映画をみたり、音楽を聴いたり、本を読んだり、スマホをいじくり回したり、それぞれの好みで気を紛らわしたり、と言うような事が多いのではないでしょうかね。
時間と金がなんとかなれば、旅行に出かけたり、温泉へ行ったり、芝居、コンサートなどイベントへ出かけたり、欲しかったものを思い切って買ったり、或いは、競馬、競輪、競艇、オートレース、パチンコなど賭け事に興じたり、美容院、エステサロンへ行って磨きをかけたり、はたまた、好きなスポーツをやったり、観たりとか、ゴルフや釣りに出かけたり、それぞれの欲求を満足させる事により、ストレスから脱出すると言う手もあるでしょうね。但し、賭け事は、負けるとストレスが上積みされますから、用心しなくてはなりませんね。
そこで気が付いた事が一つあるのですよ。
それはですね、それぞれがそれぞれの方法で、ストレス解消を図っている事でしょうが、それぞれの欲求を満たすには、それなのり手間暇金を要する場合が多いですよね。
その中で、最も手軽に行われていることは何かと申しますと、小生の独偏(独断と偏見の略語)では、どうも〈癒されたい!〉と言うやつのように思われるのですが。皆さんどうでしょうかねー。
テレビを見ていると、最近、時々、いやしょっちゅう〈癒される!〉とやっている場面に出くわすのですよ。何かにつけて、〈癒される!〉とやる人が、兎に角やたら多いのに気がついたのですよ。
そこで、ハッと閃きましたね。(大したヒラメキではなくて、恐縮です。) オッ!、これだ。多くの方がストレスを解消しているのは、まさにこれではないのか、と言うことなのですよ。
兎に角ですね、〈癒されたい願望〉をお持ちのお方の何と多いことか。何に、どのような事に癒されるのかは、それぞれにより違いますよ。しかし、何かの拍子に、ホッとする瞬間を感じ取る方(かた)が、多いようですね。これがストレス解消の役に立っているのですだよ。
何かの事情があって落ち込んでいた時、景色を見て、花を見て、赤ちゃんの笑い顔を見て、はたまた好みのちょっとした甘味に遭遇した時などに、〈癒されたー!〉て感じるのではないでしょうか。これが、実に、ストレス解消になっているのでは、と言う事ですよ。旅行に出かけるとか、大枚を叩いて指輪を買うとか、思い切って車を買い替えた、と言うような大ごとを構えてと言うのではなくして、ちょっとした日常に、〈癒し〉の瞬間があって、それに出会った時に、ストレスが解消されていく、これがストレス解消の金メタルではないのかなー、なんて思ったりしているのですよ。
と言う事でして、政府が長い間なりふり構わず、精力をつぎ込んで、ようやく実現しかかったデフレ脱出。インフレ到来でどうなったのかと言うと、まずは衣食住を始めとして、電気・ガス・水道・交通・通信費など、健保・介護・医療・教育など、はたまた国防費・災害防止や復興費などなど、あげれば切りがない、途方もない値上げのラッシュ、これじゃーデフレの時の方が、もっとましだった、暮らし易かったと言う声が上がったとしても、あながち無理がない状況となって参りましたよ。ほんまに、国会議員の先生らのやらはる事には、いちいちストレスを感じないわけには参りませんなー。
結果現在はストレスが充満している。精神的にも身体的にも、とにかくしんどい。全く厄介な社会であります。
この社会で、民衆の多くは、実にケナゲと言うほか、御座いませんな。ささやかな〈癒し〉を待ち焦がれているのですだよ。
正に、現在社会は〈癒し〉に焦がれる「癒しの時代」と言って良いのでは、と思うのですが。
少し以前には、女性は老いも若きも、口を開けば、〈可愛いー〉とやってましたね。今から思えば、〈可愛いー時代〉とでも称すべき時代でしなー。〈可愛いー〉は、今もなお続いているのでしょうが、これは、〈可愛いー〉が〈癒し〉の中で突出した形だったのではないのでしょうかね。
めったに見られない、ヒラメキの結論がこれですからね。
実に、情けねー!
さぞかし、またまたストレスを感じられた方が、いらっしゃられたのではなかろうかと、小生自身がストレスを感じでいる次第であります。自作自演ですから、致し方御座いません。
ここで一句。
ストレスを 無くすつもりが なお積り
駄作の一句が 癒しにならねー 恥の上塗り トホホホホ ・・・
どうもお疲れ様で御座いました。
これに懲りず、またのお越しをお待ち致します。
お後がよろしいようで。